::スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 △ page top


::のんべりもじもじ⑤
なんでで5題

01 なんで一緒にいてくれなかったの?
02 なんで笑顔になれるの?
03 なんで、嘘をつくの?
04 なんで泣いてくれないんだ?
05 なんで愛してくれないの?



05 なんで愛してくれないの?



僕には大好きな人がいる。
その人は僕に名前をくれた大切な人だ。
僕に無償の愛をくれた特別な人。
抱きしめてくれた。食べ物をくれた。キスしてくれた。泣いてくれた。
その人が僕を愛してくれたように、僕もその人を愛した。
大好きで大好きで。
少しでも離れていると不安になって、すぐにでも会いに行きたくなって、「遠くへは行ってはだめだよ」と言われていても、僕はその人の元へ走った。
大好きで大好きで。
どんなに遠くにいても走った。
会いたくて会いたくて。
また、抱きしめてもらいたくて走って会いに行ったんだ。
その人は僕を見つけるなり、僕を抱きしめてくれた。
泣いてくれた。
僕はそれがとても嬉しくて、「愛してる」と何回も叫んだんだ。

だけど

その人は「さよらな」だけを残して、僕を離したんだ。
どうして。僕は貴方にとって何か悪いことをしたの。
どうして。僕は貴方のそばにいられないの。
どうして。僕は貴方を愛しているのに、貴方も僕を愛してくれているのに遠くへ行ってしまうの。
涙というものは出なかったけど、僕は泣きたくて仕方なかった。
声がかれるまで、その人が振り向くまで僕は叫び続けた。

いいや、僕は信じる。

必ず迎えに来てくれるって。会いに来てくれるって信じる。
だって僕は、貴方を愛してるから。

***

「ちょっと…まだあれ生きてるの?」
「誰かが餌付けしてるらしいわ。嫌よね」

そこは捨て置かれた空き家だった。
以前住んでいた人間は借金地獄に陥り、夜逃げを実行したという。
今となっては誰もいないはずのそこに、「それ」はいた。

「飼い主なら、最後まで面倒見てほしいモンだわ。臭いったらありゃしない…」
「見栄えが良ければまだ引き取ってあげたのに…、あんな薄汚い猫、誰も飼おうとはしないわね」

決して。そこを離れようとはしない「それ」は
骨がみえるほど痩せており、今にも息途絶えそうだった。
「それ」は何かを待つように、じっとその場にいるのだ。
自分よりも大きな犬や猫、カラスがこようとも逃げず、食べ物を調達しに行こうともしない。
「それ」は、ただ待っていた。



   「全ては誰かの勝手で動いている」
(誰かは誰かのために、傷つけたり、愛し合ったりしてる
誰かは誰かのために、殺し合ったり助け合ったりしてる
全部全部その誰かの所為。人間の、勝手)
小説もどき  コメント(0)  △ page top


<<prevhomenext>>
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

| home |
Copyright © 2017 「聞こえていますか もうひとりのボク」 , All rights reserved.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。