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::のんべりもじもじ③
なんでで5題

01 なんで一緒にいてくれなかったの?
02 なんで笑顔になれるの?
03 なんで、嘘をつくの?
04 なんで泣いてくれないんだ?
05 なんで愛してくれないの?


01 なんで一緒にいてくれなかったの?



 思わぬところで、彼と出会った。

 片思いだった。
彼とはメルアドもケー番も交換してないし、同じクラスだったけれど、そんなに話したこともなかった。
だけれど好きだった。
彼の優しさが私を癒やしてくれた。
さり気ない優しさに居心地の良さを感じて、彼と視線を交わすと不覚にもときめいた。
 後に聞いた話、周囲から見ても「付き合ってるかと思った」と返されるほど睦まじく見えたらしいそれ。
今となっては叶うこともない願いに終わった。
 学校の卒業と同時に縁を切るなんて、よく聞く話だ。
典型的な、淡い片思い。
今では、良い思い出となっている。
「なっていた」はずだった…、のに。

見つけてしまった。

「これって…」

 高校時代のクラスメイトだった。
大学に入った今もそれは同じだが、話したことは片手で数えるほどでしかない。
偶然だったのだ、と自分に言い訳してみる。
 それは想いでの写真を素材にして作られた造形作品だった。
最初はなんとなく、それとなく眺めていた中に、彼を見つけた。
恋人のように顔を寄せ合い微笑んでいる彼と、知り合いのクラスメイト。

思い出で終わらせて、それにしがみついているのが居心地が良かったのに。
綺麗なままで終わらせたかったのに。
出番の終わった舞台に、無理矢理引きずり出された気分になった。

「これって…、」

涙は出てこなかった。泣きたかったけど泣けなかった。
何故か悔しいとも思わなかった。

 全ての真相を知る友人曰く、そのクラスメイトも彼に惹かれていたのだという。
作り物のような話だが、その友人も、彼のことを好いていた時期があったらしい。
さらに曰く、彼は優しすぎるのだ。誰に対しても。

 思わぬところで出会った彼は、私の知らない微笑みを作っていた。

 今となっては連絡する手段も、理由もないけれど、一度彼と会って話したいと思った。責め立てるわけではない。ただ単に、世間話がしたかった。
そしてその会話のふとした時に、「貴方はずるいわ」と言えれば、私は十分だった。



 「無下な優しさは、人を傷つけるだけの甘い薬よ」
(青春時代の恋なんてそんなものかと、笑う時がいつかくればいい)





がっつり実話。
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