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::クリアしたいお題その④・十分の七
恋のはじまりを告げた夏の陽射

01 恋のはじまりを告げた夏の陽射
02 じれったくて、たまらない。
03 シューティングスターハッピー
04 見上げれば、誓った夢
05 青空の未来
06 心を揺らす青春時代
07 愛を嘆く雨
08 誰にもゆずらない未来の道標
09 オレンジ色の記憶
10 いいことがやまない



恋の始まりを告げた夏の陽射 08



 地球温暖化。
聞き慣れたその単語に顔をしかめた貴方は、冷やされた麦茶を口にする。
今や、水を補充すれば自動的に氷を作ってくれる冷蔵庫がある時代。
地球温暖化で海の水が干上がるのも、時の流れで仕方ないのだと。貴方は言った。

×

 『地球全体の水位が上がって、日本が沈んでしまいます。
日本国民は何処かの国へ移住しなければならなくなりました。
さぁ、貴方は何処の国へ行く?』

 可笑しな質問をするな。ふんと鼻で笑われた。

「お前の行く国なら、何処へでも」

 それ、口説いてる?
そう聞き返すと、またふんと鼻で笑われる。感じ悪。

「お前が日本と共に沈む覚悟があれば、此処にとどまる。
お前がイタリアに行くと決めたら、俺はイタリア語の勉強をする。
それだけのことだよ」
「格好良いこと言うね」
「他の人間と過ごしたってつまらないしな」
「それはどうも」

でも心中だけは勘弁ね。
付け加えるように言うと、そうかと短い返事が一言。

「なんなら。地球温暖化で干上がった島に行って、二人だけの国を作ってもいい」

それサイコー。

「ねぇ、やっぱり口説いてるでしょ?」
「そうだな」

貴方の頭の中も温暖化してるんじゃないのと皮肉ってやりたかったけど、言葉が詰まった。
ホント。暑い日に当てられて、どうかしちゃったんじゃないの?

「結婚、しよっか」

 俺は、お前が何処にいてもお前の傍にいるよ。
 俺は、お前が何処にいてもお前を捜し出すよ。

最高の口説き文句。とても臭くて甘いけど。

×

 ごろごろ。
冷蔵庫から聞こえる音は、氷が作り出され、アイスボックスに収納される音。
できあがったばかりの形に狂いのない氷は、貴方の持つコップに入れられた。
こうやって簡単に地球も冷えないかな。
ごちるように呟いた貴方を見て、私は「二人だけになれるのなら、今のままで良いよ」と声を掛けた。



誰にもゆずれない未来の道標
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